車に積み込めるカヤックにはインフレータブル式(Sea EagleのRazorLite™ 393rl)、骨組みを組み立てて布の船体を被せるファルト(フジタカヌーなど)、モジュラー式(PAKAYAKやPoint65)、折り紙式の4種類がある。それぞれに長所と短所がある。それらについてまとめてみた。ただ私は昨日今日カヤックを始めた超初心者なのでそんないい加減な人間の言うことでも一応聞くだけは聞いてやろうと思うひとだけお読みください。
ここでファルトの得点が格段に低いがこれはファルトボートの持つスポーツ性とトレードオフの関係にある。ファルトはこの中で唯一本式のカヤックに近い(モジュラー式もハードシェルに近い)。
今回私が購入したTucktecは折り紙式である。折り紙式にはもう一つ「Oru Kayak」というメーカーがある。TucktecとOruの比較↓
OruはTucktecよりも軽く組み立てが容易だがその分やや丈夫さや直進性(trackability)や保証に難点がある。アメリカ本国ではTucktecよりも高く日本で買うとなると3倍くらいする。
そんなわけで私はTucktecを買ったわけだがこの折り紙式にまつわる本質的な問題点について前々回の日記で私は以下のように書いた。
ふと思うのだがこれは紙の折り紙をするときに間違った折り方をしたために出来た折れグセを直すために、「間違った折れの起点を指で押さえておいて正しい起点で折れるようにしてやる」という行為と同じことをここで再現しているのではないか。紙の折り紙よりも大きくなると必然的に筐体が弱くなる。それを補強するためにOruは筐体にポリプロピレンを、Tucktecは高密度ポリエチレン熱可塑性プラスチックという特殊なポリマーを使って素材の強度をアップした。Oruはその分穴が空きやすくなり、Tucktecは硬い素材を使ったことで穴は空かないが組み立てに力が要り、かつ折り曲げの部分に負担がかかって裂けやすくなったと。まとめるとどうもそういうことのようだ。
つまりこのTucktecのカヤックというのは手で折る「紙の折り紙」よりも20倍も大きくて、しかも紙ではなくて素材が高密度ポリエチレン熱可塑性プラスチックという特殊なポリマーなので何倍も硬いけれども、やはりこのカヤックの組み立て工程は「折り紙」なのだ。
だから「間違った折り方をしたために出来た折れグセを直すために、間違った折れの起点を指で押さえておいて正しい起点で折れるようにしてやる」という紙の折り紙では「何気なく」かつ「軽々と」やっている行為をこのカヤックでやろうとすると「右後ろと船尾のラッチを外し、船を立ててえくぼを足のかかとで踏んで平らにし、ここが持ち上がってこないようにかかとで踏んづけたまま船体を手前に引きつつラッチを咬ます」という、はなはだ大げさで、かつそれらを意識して行う必要があるわけだ。逆に言えば自分の身長が縮んで5cm位になって、自分の身長の何倍もある折り紙で鶴を折ろうとしたら大変苦労するだろうし各工程で様々なノウハウを駆使しなければならなくなるだろうということだ。
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