2023年10月30日月曜日

10フィートのカヤックの修理(23/10/30)

 





10フィートのカヤックの裂け目の修理。裂け目の長さは45センチ。追加の蝶番とビスが届いた。ゴリラテープを貼って3カ所ビス留めした。ずっと以前に丸鋸カッターを買ったものの今日まで全く使う機会がなくて無駄な買い物をしたなぁと思っていたがゴリラテープをカットするのにすごく役立った。貼りすぎてゴリラテープが足りなくなった。追加で注文した分は明日の夕方来る。ゴリラテープを貼り足したらあさってダム湖で進水式が出来るかもしれない。しかし折り曲げたらゴリラテープが裂けるかもしれない。裂けたらこの修理はもう諦めよう。諦めて10フィートのカヤック用のスタビライザーを改造して8フィートのカヤックに付けられるようにしよう。













2023年10月28日土曜日

各種カヤックの比較と折り紙カヤックの特性(23/10/28)

 車に積み込めるカヤックにはインフレータブル式(Sea EagleのRazorLite™ 393rl)、骨組みを組み立てて布の船体を被せるファルト(フジタカヌーなど)、モジュラー式(PAKAYAKやPoint65)、折り紙式の4種類がある。それぞれに長所と短所がある。それらについてまとめてみた。ただ私は昨日今日カヤックを始めた超初心者なのでそんないい加減な人間の言うことでも一応聞くだけは聞いてやろうと思うひとだけお読みください。



ここでファルトの得点が格段に低いがこれはファルトボートの持つスポーツ性とトレードオフの関係にある。ファルトはこの中で唯一本式のカヤックに近い(モジュラー式もハードシェルに近い)。

今回私が購入したTucktecは折り紙式である。折り紙式にはもう一つ「Oru Kayak」というメーカーがある。TucktecとOruの比較↓



OruはTucktecよりも軽く組み立てが容易だがその分やや丈夫さや直進性(trackability)や保証に難点がある。アメリカ本国ではTucktecよりも高く日本で買うとなると3倍くらいする。
そんなわけで私はTucktecを買ったわけだがこの折り紙式にまつわる本質的な問題点について前々回の日記で私は以下のように書いた。

ふと思うのだがこれは紙の折り紙をするときに間違った折り方をしたために出来た折れグセを直すために、「間違った折れの起点を指で押さえておいて正しい起点で折れるようにしてやる」という行為と同じことをここで再現しているのではないか。
つまりこのTucktecのカヤックというのは手で折る「紙の折り紙」よりも20倍も大きくて、しかも紙ではなくて素材が高密度ポリエチレン熱可塑性プラスチックという特殊なポリマーなので何倍も硬いけれども、やはりこのカヤックの組み立て工程は「折り紙」なのだ。
だから「間違った折り方をしたために出来た折れグセを直すために、間違った折れの起点を指で押さえておいて正しい起点で折れるようにしてやる」という紙の折り紙では「何気なく」かつ「軽々と」やっている行為をこのカヤックでやろうとすると「右後ろと船尾のラッチを外し、船を立ててえくぼを足のかかとで踏んで平らにし、ここが持ち上がってこないようにかかとで踏んづけたまま船体を手前に引きつつラッチを咬ます」という、はなはだ大げさで、かつそれらを意識して行う必要があるわけだ。逆に言えば自分の身長が縮んで5cm位になって、自分の身長の何倍もある折り紙で鶴を折ろうとしたら大変苦労するだろうし各工程で様々なノウハウを駆使しなければならなくなるだろうということだ。
紙の折り紙よりも大きくなると必然的に筐体が弱くなる。それを補強するためにOruは筐体にポリプロピレンを、Tucktecは高密度ポリエチレン熱可塑性プラスチックという特殊なポリマーを使って素材の強度をアップした。Oruはその分穴が空きやすくなり、Tucktecは硬い素材を使ったことで穴は空かないが組み立てに力が要り、かつ折り曲げの部分に負担がかかって裂けやすくなったと。まとめるとどうもそういうことのようだ。



2023年10月26日木曜日

8フィートの進水式(23/10/26)




 今日は8フィートを近くのダム湖に持って行って進水式をしようと思うのだが夜の間に船体がかなり冷えてしまったので家の壁に立てかけて日光で温めた。
9時半にダムに向けて出発。駐車場でカヤックを組み立ててスロープを降りていこうとしたらライフジャケットを持ってくるのを忘れたことに気が付いた。一瞬このまま出艇しようかと思ったがイヤイヤそれはいかんだろと思い直し、やれやれと思いながらカヤックを巻き取って車に乗せ帰宅。ライフジャケットを持って再びダムへ。何度も組み立てたりバラしたりして折り目が柔らかくなったおかげだろう、たった5分で完成。船体とパドルをかつぎながらスロープを降りたがスロープを降りたところは広くて舗装した公園のような場所だった。こんな苦労しなくても下で組み立てたらよかった。
そのあと出艇。橋の下をくぐったあたりで引き返して、1時間で往復3キロほどパドリングした。帰宅したら12時前。アオコが臭くて、帰って来るなり庭でカヤックと草履と足を洗った。





2023年10月25日水曜日

Tucktecの返事と8フィートカヤックの組み立て(23/10/25)

 なかなか返事がこないので昨日催促のメールを出したら今朝方「全額返金する。8フィートも10フィートも返品しなくてよい」と。Tucktecという会社の誠実な対応に感激。天にも昇るうれしさだ。
さてではこの手元に残った8フィートと10フィートのカヤックをどうするか。返事を待っている間にいろんなカヤックを物色して、モジュラー式のカヤックでとても気に入ったのを見つけたので、返品を受け付けてくれたらこれを買おうと画策していたのだが妻は猛反対。8フィートの分だけでも壊れるまで使いなさいとお達しが出た。
それでまぁ裂けた10フィートの方は(可能かどうかはともかく)いずれ修理するとして8フィートの方はまだ中身を確認していなかったので箱から出して組み立ててみた。
いきなり船首から折り込もうとしても無理なのは10フィートの時に経験済みなので胴体のラッチを二つ三つレンチで折り曲げてロックしたあと船首を折り重ねようとしたらこの8フィート版もご多分に漏れず船首から手前の折り目が谷になろうとする。10フィートの時はこれを力尽くで山にしようとして裂けたのだった。そこでもう一度バラし、先に船首を合わせるようにしたら上手くいった。それにしてもラッチを引っかける作業は10フィートの時より手こずった。金具のオスとメスの位置が微妙にずれていて上手くはまらないのだ。船体の外側から押し込んだりしてなんとか引っかけることが出来たが左後ろのラッチだけがどうしてもダメ。金具のオスとメスの位置が大きくずれていて到底ハマる位置関係にない。ふと気が付くと折り返しの支点(二等辺三角形の頂点)が船底側にずれている。金具のオスメスの位置がズレているのはこれが原因だったのだ。船尾のラッチを外してから作業に取りかかったらようやく留めることが出来た。しかしその結果として左後部側面の船体には大きなえくぼのような凹みが出来てしまった。これはやはり船首と船尾を留めてから胴体のラッチを締めるという本来の作業順序を守らなかったせいだろう。しかし胴体のラッチを締めてからでないとどうにも船首と船尾のラッチは締められなかったのだから仕方が無い。それにしてもこのカヤックは組み立てに本当に難渋する。初回の組み立てはやっぱり1時間かかってしまった。ただ船体の横幅が広くて(71cm)足元が異様に広いのでカメラ機材を運び込むのに好都合ではあるのだが。それから舳先の留めバンドはいつもだらしなく外れているがこれは黒いフックに留めてからバンドを上の方向に引っ張り上げてやれば固定するということがわかった。

追記:
左後ろのえくぼ状のへこみを治すことに成功した。具体的には右後ろと船尾のラッチを外し、船を立ててえくぼを足のかかとで踏んで平らにし、ここが持ち上がってこないようにかかとで踏んづけたまま船体を手前に引きつつラッチを咬ましたらえくぼが出来ずに留めることが出来た。

さらに後日追記:
ふと思うのだがこれは紙の折り紙をするときに間違った折り方をしたために出来た折れグセを直すために、「間違った折れの起点を指で押さえておいて正しい起点で折れるようにしてやる」という行為と同じことをここで再現しているのではないか。
つまりこのTucktecのカヤックというのは手で折る「紙の折り紙」よりも20倍も大きくて、しかも紙ではなくて素材が高密度ポリエチレン熱可塑性プラスチックという特殊なポリマーなので何倍も硬いけれども、やはりこのカヤックの組み立て工程は「折り紙」なのだ。
だから「間違った折り方をしたために出来た折れグセを直すために、間違った折れの起点を指で押さえておいて正しい起点で折れるようにしてやる」という紙の折り紙では「何気なく」かつ「軽々と」やっている行為をこのカヤックでやろうとすると「右後ろと船尾のラッチを外し、船を立ててえくぼを足のかかとで踏んで平らにし、ここが持ち上がってこないようにかかとで踏んづけたまま船体を手前に引きつつラッチを咬ます」という、はなはだ大げさで、かつそれらを意識して行う必要があるわけだ。逆に言えば自分の身長が縮んで5cm位になって、自分の身長の何倍もある折り紙で鶴を折ろうとしたら大変苦労するだろうし各工程で様々なノウハウを駆使しなければならなくなるだろうということだ。







初航海の翌日の出来事(23/10/25)

翌日もよい天気だったので朝意気揚々と別のダム湖へカヤックを持って行って駐車場で組み立てた。金属フックの折曲げがとても硬くて久しぶりにレンチを使った。出来上がってふと見ると船首より少し手前、右の側面が山折りで外に向かってふっくら膨らんでいないといけないのにのに谷折りになってえくぼ状にへこんでいた。そこでそのえくぼの部分に手を当ててグッと力を込めて山折りにしようとしたらバキッと音がして船の縁から折り目に沿って15cmほど裂けた。
ショックのあと、そんなアホなぁと、しばらく呆然。一瞬このままで着水できないかと思ったがイヤイヤ、沈むやろ。はぁとため息。返品処理のこともあるしと思ってiPhoneで写真を撮って丸めて車に積んで帰ってきた。
帰宅後Tucktecに8フィートのカヤックと今回壊れた10フィートのカヤックを返品するので払い戻ししてほしいという内容のメールを出した。



2023年10月18日水曜日

初航海(23/10/18)


いよいよ今日は進水式だ。カヤックを車に積み込んでダム湖の駐車場へ。9時20分に到着。10分ほどで組み立てて9時40分に東に向かって出港。河口の手前まで漕いだら水深が30cmほどになったので引き返していったん着岸。思うようにスピードが出ないのでスタビライザーを外して再度出港。今度は西に向かって漕ぎだしてふと時間を見たら11時すぎだったので今日はこれでおしまいにした。都合1時間半ほどカヤックを楽しんだ。




第1印象としてはこのカヤックよく出来ていると思う。沈する不安感はない。しかしこれはあくまでレジャー用でシーカヤックのようなスピード感は望むべくもない。
10分とはいえどうせ手間がかかるならフジタカヌーのようなもうちょっと本式のカヤックのほうが乗っていてワクワクすると思う。まぁ今回は湖面で写真を撮ることが第一目標なのでこれでよいのだが。組み立てと撤収がちょっと面倒。どうせレジャーボートならSea Eagleのインフレータブルの393にすべきだったかもしれない。その方がたぶん圧倒的に簡単。ただインフレータブルにも難点があって穴が空く心配があるのとエアーで浮くために腰高になって不安定な気がすること。これはカヤックに写真機材を載せるという観点からは大きなデメリットだ。
8フィートカヤックの返品をお願いするためにDHL Japanに電話したら返品には受け取り側が発行する返品用のラベル(return waybill)が必要と。それでTucktecにラベルをPDFファイルで送るようにメールを出した。



2023年10月13日金曜日

Tucktecを組み立てる(23/10/13)


グルグル巻きなのを


広げる


舳先から折り畳もうとしたが硬くて無理なので胴体をひもとマジックテープで締め上げる


これでようやく舳先をロックできた


ロックバーの穴にレンチを引っかけてテコの原理で胴体側面を折り曲げる


完成



午前9時から組み立て始めたがまず舳先(へさき)のパネルが硬くて寄せることが出来ない。船の胴体をひもとマジックテープで寄せてようやく50分かかって金具をロックすることが出来た。
次に胴体の4つ(前2つ後ろ2つ)の金具をロックしたいのだが前の金具はとても無理。後ろの金具をレンチで寄せてロックしたらようやく前の金具をロックさせることができた。それから
船尾の金具をロックした。これは容易だった。
6つの金具のうち船首の金具で50分かかったが残り5つの金具は10分かからなかった。合計1時間。椅子を付けてパドルを組み立てて、浮きのバーを装着して終了。船首
からとりかからずに胴体の金具を先に絞めればよかった。

参考になった動画は↓



それとこれ↓



 1回目の組み立ては時間はかかるがこのままほっておいて翌日バラして組み立て直せば折れグセが付いているのでもっと早いと思う。少なくとも1回目の組み立てを川や湖の岸でやるべきではないと思う。仲間がいれば別だが。女性一人では絶対無理。

翌日の追記:
今日再度組み立てと撤収してみた。昨日出来上がったカヤックをそのまま庭に一晩放置して折れグセを付けておいたおかげで今日の組み立てと撤収はいずれも7分弱だった。
今日気が付いたことを箇条書きにしてみる。
  • 組み立てる際、やはり船首が一番難儀する。船首は後回しにして胴体の金具のロックを優先すべき。
  • 胴体の金具のロックは翌日でもレンチが必要だった。
  • 浮きの棒(Snap-on Stabilizer Kit)は船体の側縁にはめるだけだが側縁の上部ではなく一番下部に引っかけること。引っかけるときは船体を内側に押しながら引っかけるのだが船体に乗り込んで作業すべし。
  • フットレストの棒はラッチの穴とボタンをずらしておいて船体内側にあてがい、棒を伸ばした状態で軸を回転させてパチンと止めるとよい。
  • 組み立ての時も撤収の時も船首と船尾は船の外から股で挟んで作業するとよい。
  • 組み立ての時も撤収の時も船首の処理が終わったらあとは船体に乗り込んで作業するのがよい。
  • 撤収の折り込み作業は5回折り込んだら次に椅子を巻き込んで6回目の折り込みをするのだが、このときすごく抵抗があったらそれは胴体の金具が折り込みの位置になっているからである。金具のロックを解放すれば6回目を折り込むことが出来る。
  • 7回目を折り込んだら椅子を固定していたベルクロバンドで巻き締めするのだがそのときバンドが手元にないと巻いた船体がまた広がって往生する。バンドは最初に椅子を外したときに首にかけておいて、7回目の折り込みのあとバンドを船体の下に誘導するとよい。
  • 椅子の背面を固定していたバンドは椅子を外すときに船体の外に放り出しておくのだが、留め具のメスのプラスチックはこのときバンドの一番外側にずらしておかないと、すべての作業が終わって、さてコンパクトになった船体を肩に引っかけようとして留め具のオスとメスを接続しようとしたときに、メスの留め具が船体内に巻き込まれていることに気が付いて天を仰ぐことになる。
  • 船首の金具も船尾の金具もお尻を穴に差し込んで金具の頭を上方向に180°回転させてロックする。2023年製の10フィートのTucktecはそのような仕様である。
  • 以上の作業は、少なくとも初回は気温が20℃以上でないと難しい。それはこのカヤックが「高密度ポリエチレン熱可塑性プラスチック」という特殊なポリマーで出来ており低温では非常に硬いからである。寒い時期に購入したひとは初回の組み立てと撤収は20℃以上の室内で作業することをお勧めする。
  • へさきと船尾のプラスチック製のバンドは別に留めなくてもいい。かっこはよくないが。
11月中頃の早朝に近くのダム湖で朝霧の風景を撮りたいと思ってカヤックを買ったが、そのころの気温だと現地での組み立てと撤収にかなり難渋するだろう。インフレータブルにすべきだったか。

さらに追記(翌々日):
今日3回目の組み立てを行ったが金具のロックが格段に楽になり手でロックできるようになった。これで寒くなってもなんとかなりそうだ。

TucktecFacebookを見ていたら今年の初夏頃からカヤックのプラスチックの素材が変更になってツルツルのプラスチックがtexturedに変わってからというもの、曲げるのにすごく力がいるようになって、なおかつ何例か折り目に割れが発生しているようだ。僕のもtexturedだ。どうりで組み立てに苦労したわけだ。